転職活動と婚活の共通点があった
面接の時の会議室の雰囲気かなぁ。
心地いいかとか、部屋の明るさとか、壁紙の色合いとか、そんなのかなぁ。
ある人から、転職活動中にどうやって会社を決めたのと聞かれた時にそんな風に答えていた。
あと働いてる人の服装とか表情とかね、これ、結構重要なのです。
30年ほどの会社員生活で10回ほど転職をしました。
ほとんどが外資系だけと、業界はそれなりのバリエーションあり。
10回転職したということは、その何倍も何倍も面接を受けていて、それはもう、数え切れないぐらいの会社落ちてます。
初めのころは面接の何時間も前から緊張して、ずっとトイレばかり行ってましたが、だんだんと慣れてきて、緊張はするものの、色々な会社の面接官の方々と色々話しをすることが、なんというか楽しくて興味深いなと思うようになってきました。
自分が働いたこともない業界の人と、その会社の業務について聞いたり話したりする機会なんてなかなかないですからね。それが結構面白いなと思えるようになってきたのです。
転職する会社を決める基準とは。
最初の頃は、特に離婚したてでシングルマザーだったころは、稼がなきゃ親子で飢え死にするんじゃないかという恐怖と、子供の学費を稼がないと、ちゃんとした教育を受けさせないとダメ人間になるんじないかなんていう恐怖におびえていたので、お給料を増やすことや、ポジションや、恥ずかしくないレベルの会社の知名度などが重要で、どうすれば自分の履歴書のスキルと経験で面接にうかりそうか、まあ、悪くいうと、どう騙し切るのかみたいなことがいちばんの基準でした。
でも、面接や転職の回数を重ねるたびに、その基準が変わってきたのです。
そんなことよりもっともっと大切なものがあることに気付いたのかもしません。
それは、
一緒に仕事をする人がどんな人なのか
その会社が大切にする仕事の仕方が何なのか
言ってみると、何か問題があった時に、一緒になって解決してくれそうな雰囲気があるのか
そんなことだったと思います。
毎日の仕事って、どんな会社に行っても、大変なんですよ。
私はこういう性格なので、一生懸命全力を出しきっても仕事が全然終わらない・・・
どこで働いてもタイヘンなのは変わらず、いつも夜中まで、下手すると朝まで働いていました。
だからこそ、思ったのは、年収より条件よりも、一緒に仕事をする人が一緒に仕事をしたい人であること、それが大事なんだと思ったのです。
そのことに気づいてからは、募集要項の年収や条件にばかりフォーカスすることをやめました。だから、年収が下がったこともあったけれど、次第にいい環境でチャレンジできていると感じるようになりました。
以前は、年収が高かったり、有名な会社だったり、福利厚生がいいところに勤めた方が、失敗がなくていい人生になる、そんな幻想があったと思います。
それはそれで必要なことかもしれないけど、幸せかどうかは、そんなことには関係ないんですよね。
会議室の雰囲気とか壁紙の色とか働いてる人の感じが決めてだというのは冗談じゃなくて、そこに働く人たちの姿勢や想いは、みんなが集まって話し合いをする場である会議室やそこにいる人の雰囲気に表れると感じます。
ホワイトボードの状態や、何が置かれているか、置かれているものが片づけられているかどうか、そこで会った人たちに、いくばくかの遊び心があるかどうか、とても重要なのです。
面接で待たされている会議室の雰囲気が冷たくて、雑然としていて、居心地が悪く、ちらりと見かける社員らしき人の表情が暗い…そんなところでは、目も合わせずに上からな面接をされたりする。
こんなところでは一生懸命な仕事はできそうもないなと思いました。
最近、このことを婚活に置き換えても、同じことが言えるんじゃないかと思うようになってきました。
パートナーの年収は大事。家族や住んでいるところも大事だけれど、条件が完璧だからといって幸せになれるとは限らない。
昭和の時代の3高じゃないけど、良い条件がそろわないと、結婚しても失敗するんじゃないかと考えてしまう人もいるようなのですが、そこは本当に大切なポイントではないんだと思います。
条件が完璧な会社で働けば間違いがないわけじゃないのと同じで、条件が完璧なパートナーと結婚すれば幸せが約束されているわけじゃないんです。逆を言えば、最初に思ったとおりの条件の人でなくても、いっしょに幸せになれる人がいるんです。
だから安心して、条件が完璧でない人とも付き合ってみて欲しい、そう思います。
やっぱり大事なのは、その人といる時の感覚と自分と合う人かどうかだと思うし、それは会ってみて、感じてみて、初めて分かることだと思う。転職に例えていうと、面接や転職に失敗したことがあって、だからそこ気付いたことだけど、婚活でも、交際する中で、会ってみて、違うなと感じたり、デート中にカッコ悪いことしちゃったりして、失敗しながら学んでいけばよいと思うのです。
結婚相談所の仲人が言うセリフじゃないかもしれませんが、それが真実なのだと、私は思うから。恋愛なんて泥臭いものですよ。
楽しいことも苦しいこともいっぱいあって… 私はそういう婚活を一生懸命支援していきたいと思うのです。
こうすれば幸せになれるなんて、マニュアル的な話ではなく、幸せな形なんて、本当に人それぞれなのですから。